執筆講演

執筆講演 - 講演講義

輸入建材の現状と今後の予測

1998/06/25スペース・ネット・フォーラム講演会

テーマ:海外における建築資材買い付けの一例
建築コンサルタント・建築家 一級建築士 市村克明

※下記文章は スペース・ネット・フォーラム での講演内容を要約したものです。

ビッグバンがはじまってはや3年、国際化の波が日本にも寄せてきましたが、建設業界、住宅産業の現況はいかがでしょうか?

建築資材の輸入促進は、わが国の貿易黒字削減にも役立つとされ、推奨されています。しかしながら現在の輸入建材、輸入住宅などをみると、価格においても現地でのそれとは異なり著しく高く、また日本の建築基準法、消防法、水道法、電気用品取締法等によりさまざまな規制を受け、すべての材料、設備機器類を自由に使用するには、さらなる規制緩和が必要となります。

私は建築設計に携わる中で十数年前から、建築主の依頼により海外からの個人輸入のお手伝いをすることが数回ありました。その例をもとに、購入方法や輸入建材、機器類の今後の展望を考えてみようではありませんか。

第一例:和風150坪の3世帯住宅

使用するキッチン、暖炉、家具類を北欧、スウェーデン・デンマークでメーカー数社のものを直接確認、購入。代理店を通して日本へ送付手続きを任せる。

結果 総額1000万円
(私の旅費、日当を入れても、日本で購入する価格と比べて7割程度で済む。)

第 二 例:鉄骨造95坪の増築の家

多くの材料を建築主と共に米国へ買付けに出向く。外壁スタッコ、断熱材、床フローリング、窓サッシ、玄関ドア、ガレージシャッター等の建具類、ジャグジーのバスタブ、化粧台、便器、キッチン等の住宅設備機器、ベッド、テーブル、チェスト、収納等の家具類等を購入、輸出入船会社の手配も行う。

結果 日本価格1500万円のところ800万円
(諸費用、関税含む)

このように個人輸入を行うと相当額、安く購入出来ます。渡航前の国内での購入予定品の価格調査、使用方法寸法等の確認、滞在国のホームセンター、家具店舗等の所在地、内容等の調査をしてから出発です。私が強いのはアメリカ・カリフォルニアなので、その例ですが、個人住宅で使用する住宅設備機器、家具、建材等で個人購入可能品は概ね100〜600万円でしょう。数品でも良いでしょう。

住宅は個人にとって大きな買い物です。テレビや衣類を買うよりも数倍いや数十倍の検討・努力をしてみてはいかがでしょうか。

これらのことから次のことが言えます。

○国際化の波は確実に日本の建設業界、流通業界にも浸透しはじめている。
国際標準化の時代である。

○グローバルスタンダードとはアメリカンスタンダードを意味する。

○インターネットの普及により世界の情報はますます入りやすくなる。
価格情報を含めて誰もが知ることが出来る。

○内外価格差のある今現在が直接買付けの最もメリットのある時である。
流通機構の変化によりいずれは安くなるであろう。

○輸入建材類は施工技術等をも含めて輸入する必要がある。
日本の気候、風土、生活様式なども考慮すべきである。
使用方法等についても注意を要する。

皆さんも住宅設備機器、建材類について個人での輸入を、検討してみてはいかがでしょう。

必ずや得るものがあるでしょう。

以上