執筆講演

執筆講演 - 講演講義

多発する地震、その基礎知識と対策について

埼玉県三郷市の会場  2012/9/9

テーマ「地震対策最前線!」
空間建築研究所 代表・一級建築士 市村克明

※講演の内容要約は以下の通りです。

■ 超巨大地震M(マグニチュード)9〜クラスが頻繁に到来しています

地球規模で地殻変動期に入り世界各地で頻発するM9〜クラスの超巨大地震。1952年のカムチャッカM9.0から1957年アリューシャンM9.1、1960年チリ地震M9.5、1964年アラスカM9.2、2004年スマトラ島沖M9.5、2008年四川M8.0、2010年チリM8.8、2011年の東日本M9.0(阪神淡路はM7.3)と多発するM9〜クラスの大地震は偶然か?誘発があるのか?今後も発生する確率が高い超巨大地震!

■ 特に活発化する最近の日本列島です

日本は周辺の4つのプレート(北米・ユーラシア・太平洋・フィリピン海)がぶつかる場所に位置し世界第一の地震列島である。

どこで起きてもおかしくない超巨大地震、特に関東平野は非常に揺れやすい地盤で震度7以上、M8〜M9を超える関東大震災の再来はいつなのか?首都圏直下型大地震M8〜M9は予知不可能でいつ起きてもおかしくない!南海トラフ大地震は?北米から日本周辺沖でのM10の超巨大地震発生の可能性が最近発表された。

■ 地震用語について知っておきましょう

地震の大きさを表す単位には?

《マグニチュード(M)》

地震そのものの大きさで、震源における地震エネルギーの大きさを表す。地震の大小は、断層運動によって放出されるエネルギーの大小による。1増すと地震波のエネルギーは約32倍、2増すと約1000倍増す。

《震度》

地震によるある場所での揺れの程度を表し「0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7」の10階級に分類、震源からの距離などで異なる。

《ガル(gal)》

加速度の単位で、人間や建物にかかる瞬間的な力の事。地震動の加速度で1秒間にどれだけ速度が変化したか表す単位で、震度同様、同じ地震でも観測地点の位置によって違う値を示す。 3月の東日本大地震で観測された最大加速度は2933ガル。観測史上最大となった内陸地震の最大加速度4022ガル、阪神大震災の818ガル、新潟県中越地震では2516ガルを観測。 日本の原子力発電所は450〜600ガルに対応。

■ 低層住宅などの地震対策には
【耐震】

揺れに耐える構造、筋交いや金物で丈夫にする
揺れは非常に大きく家具は転倒する。度重なる余震で家は傷む

【制震】

揺れを吸収する構造、ダンパーなどを入れる
揺れは大きいがエネルギーを吸収し半減位になる

【免震】

揺れを逃がす構造、基礎の上部と建物の間に装置を入れる
揺れは少なく家具も転倒しにくい。揺れは1/5程度に緩和される。低層住宅では1998年から開発、現在に至り4000棟ほどの実績がある

【断震】

揺れを断つ!地震から逃げる構造!空気の力で、建物を基礎から宙に浮かす?!
ほとんど揺れない。家具なども転倒しない。揺れはどんな地震でも38ガル程度に低減、2005年秋に考案され、2009年4月から一般への導入を開始、現在150棟の実績あり

■ エアー断震の仕組みは

◯ センサーが地震波をキャッチ→タンクに貯めてある圧縮空気が人工地盤と基礎の間に瞬時に吹き込まれる→建物全体が浮上し揺れを抑える→地震後に着地する

◯ 通常時は地震センサー・コントローラーが365日24時間監視する

◯ 地震が発生すると、瞬時に空気を送り込んで建物が浮上する

◯ 地震直後、揺れが止まると位置修正装置が働き元の位置に着地する

◯ 大地震後の余震にも対応し再浮上、ストレスを感じないから建物家具も傷まない

■ 住宅だけでなく採用可能かどうか

住宅だけでなく他の用途、弱者のための多くの避難施設、幼児施設、高齢者施設をはじめ、医療施設(手術室)、生産施設(工場)、コンピューターサーバー室、コンビニ(防災拠点)など多岐に導入が可能

更なる発明開発「カセット断震」登場、「エアー断震」を進化させ、液体により高層、超高層ビルも揺れないシステムを発明、これから実用化する予定

■ 傾きを直すハウスバランサーとは

不同沈下や液状化で家が傾いたときに、簡単に低価格で直せる画期的工法
新築時にあらかじめ配管を設置→万が一家が傾いた場合にモルタルを注入→傾きを直す

■ すでに傾いた家を直すハウスバランサー既存修復工法とは

今回の大震災で30000棟近い液状化で傾いた家はどうすればよいのか?
傾いた家のベタ基礎底部周辺に鉄板による配管装置を設置して、バランスをとりながら、モルタルやセメントミルクを圧入することによって家の傾斜を直す事が可能。既に実績あり

■ 安全・安心の確保、防災についての慣用句は

◯ 天災は忘れたころにやってくる?→今や、いつでもどこにでも来る!

◯ 絶対・想定外?→ということはありえない!

◯ 備えあれば憂いなし?→いや、あっても憂いあり!

◯ 自分だけは大丈夫?→そう思いたくなるが都合の良い考えでは!

◯ やはり・・・「自分の身は自分で守る!」が基本!「地震だ、外に逃げろ〜ではなく、家に留まれ、一番安全なのは我が家だ!」そう言える家を創りたい!